東仁川・ヨイルカゲ、多ゲンチャナ

東仁川(トンインチョン)駅の4番出口を出て、右側にある在来市場の虹色の建物脇をまっすぐ10分ほど歩くと、ぺダリと呼ばれるエリアに出ます。

 

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このエリアはたくさんのエピソードを持つ面白いところなのですが、今回は簡単なご紹介にとどめておきましょう。ぺダリは地下鉄1号線の桃源(トウォン)駅と東仁川駅の間の線路沿いにあるエリアです。19世紀末に朝鮮半島初の鉄道である京仁線(仁川~ソウル)が開通し、東仁川にあった鉄橋の脇に多くの朝鮮の人々が住むようになりました。彼らは仁川の日本人増加により、追いやられるようにしてやってきた人々です。このエリアにはマッチ、醸造、醤油、ゴム靴などの工場が集まり労働者が多く出入りしていました。

 

ぺダリという名称は、海水が出入りする浜辺の溝があり小さな船をつけておくための橋があったことから(小さな船で作った橋があったからという説明もありました、どちらかはよくわかりません)、「ぺ(船)+タリ(橋)」とされたといいます。仁川以外の地域にもこのような地名があるといいます。

 

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ぺダリは古本屋さん通りがあることで知られています。60~70年代に30以上の古本屋さんが並び、本を買い求める学生らでにぎわっていたといいます。現在は7店舗ほど。この通りに写真ギャラリー「写真空間ぺダリ」があります。
訪れたこの日は展示の入れ替えでお休みでした。

 

 

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いつからか、ぺダリは古本屋通りから文化空間としての存在へと変化していきました。その中心的な役割を担っているのが「ぺダリ案内所」です。ぺダリマウル(村、町という意味)の活性化を目的とした地元の人たちの集まり(非営利団体なのかな?)で、活動の内容は観光案内、ゲストハウス、ギャラリー、インディバンドの公演や趣味の教室の運営などと多岐に渡っています。その案内所のある建物は、元は1955年に建てられた朝興商会(チョフンサンフェ)という雑貨店でした。

 

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その建物のすぐ横にあるのが、今回ご紹介する「ヨイルカゲ、多ゲンチャナ」です。直訳は、「なんでもありの日替わり店、曜日ごとに変わるお店」でしょうか。すべてのとかあらゆるを意味する「タ」が多いという漢字になっていますね。何が変わるのでしょう、そう、店長です。たくさんの店長がいらっしゃるんです。
工芸やアクセサリー、編み物、映画上映、タロット占い、絵画、料理、写真講座となんでもあり。曜日ごとに地元に住むアーティスト(先生)がやってきてさまざまな教室を開いている空間で、コーヒーやお茶を飲むカフェスペースとしての利用も歓迎とのこと。運営は「ぺダリ観光所」です。

 

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こちらも1950年代後半に、日本統治時代の日本家屋の影響を受けて建てられた二階建ての倉庫だそうです。すべての仕切りを取り払い大きな空間に。

 

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壁の棚にはところ狭しと作家さんの作品が展示してあります。伝統工芸からおしゃれなイラスト、小物や古着、ヴィンテージ雑貨なども。すべて購入可能です。毎日先生が変わり、17人の店長がいるそうです(2015年1月時点)。

 

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訪れたこの日は火曜日。普段は学生に木工芸を教えているという一日店長(先生)がオープンの準備をしていました。午後過ぎからは木工芸品の教室があり、それ以外の時間はお茶を飲みに来たお客さんの対応、展示品の販売の管理をして19時ごろに店を閉めて出るとのことでした。先生は東仁川っ子。

『40年近く見てきたけれど街はまったく変わっていない、開発から取り残されてそれがいいのかどうかはわからないけれど子どもが少ないのでさみしいし心配です。時が止まってノスタルジックと慕ってくれるのは嬉しいけれど、寂れていくにまかせる自分の街に活気を取り戻したいなと。何かできないかと思っていたところに、ぺダリ案内所のオンニ(ぺダリ案内所の代表のような方)からこの店の一日店長をやってみないかと誘いがあったの。お金にはならないでしょう、でも稼ごうと思ってやっていることじゃないから。才能寄付って言葉を知っていますか?自分の才能をボランティアで生かす、街に貢献できればそれでいいとおもって。』

そんなお話をしながら、コーヒーをいれてくれました(コーヒーと柚子茶が各2,000ウォンくらいだったかな)

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急ぎ足で写真が少なくてすみません。写真はこちらのサイトでよろしければどうぞ。お店は始まったばかりでプログラムが変動、流動的です。営業時間は11時から19時。どんな教室が何時にあるのか等の問い合わせはお店のフェイスブックを見るとよいかと思います(韓国語)先ほども申し上げたように、コーヒーやお茶がいただけるので観光でちらりと行く場合は立ち寄るといいかもしれません。

 ぺダリに関しては「ぺダリ案内所」で気軽にいろいろなことを教えてくれます(韓国語)

 

 

 

東仁川マップ イメージはグーグル画像検索で入れたものです。地図のピンは今後増えいていく予定です。ちなみにアルファベットは任意で入れたもので今回の散歩の順番とリンクしておりません、ご了承ください。
右上の四角のかこいのようなところを押すとグーグルマップのページに飛びます。もうしばらく仁川の記事が続きます。記事ごとにこのマップを入れる予定なので、東仁川を回られる際参考にしていただけたらと思います。

 


2 Comments
  1. はじめまして。
    ずいぶん前に私のところのブログにコメントをいただいていたことに今日になって気付き、慌ててお返事したのですが、こちらにでもお礼を申し上げたいと思ってまいりました。
    ぺダリには先日行ったのですが、あまり時間がなく、古本屋を何件か見ただけで文化的な香りをするところは素通りしてしまいました。いつかまた再訪したいと思っています。

    • 青様
      コメントありがとうございます。そして貴下のブログへのコメントに気づいていただいてありがとうございます。
      ご返信いただいて貴下のブログファンとして本当に嬉しく思います。

      仁川は、いつも時間切れで後ろ髪を引かれるような感じで帰ることの多い場所です。じっくりと見ているといろいろなものが見えて新鮮です。
      情報の整理のできていない拙いブログですが、よろしくお願いいたします。

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