参礼・ある精米所

全羅北道(チョルラプット)完州(ワンジュ)郡参礼邑(サムネウッ)。全羅線の全州(チョンジュ)駅からムグンファ号に乗ってお隣の駅、約8分で参礼駅に到着するので全州からさっと行って来られるのが魅力です。

参礼は万景江(マンギョンガン)の上流に位置し、肥沃な万景平野が広がっています。日本統治時代には穀物の生産率を高めるために近代的な整備が進められ、有数の穀倉地帯として栄えました。近代化と収奪。その時代の名残を留める建物や施設があちこちに残っています。

ありりんさんのブログで参礼のことを知って以来、近代建築散歩したいな~とずっと思っていたところでした。
ブログにある地図を参考に、3時間という短い時間でしたがとても濃い時間を過ごすことができました。感謝。

まず参礼の有名な建物をご紹介する前に、なぜか私の心ひきつけてやまない、ごくありふれた建物をご紹介したいと思います。今にも崩れてしまいそうな古くて汚く、まったく手入れもされないまま、ただ屋根があればいいといった建物です。

 

20150314_145801
つぎはぎのトタン、あふれる物たち、埃をかぶった木の骨組み。そういったものが朽ちる寸前ながらも精米する場所として機能している、精米所の佇まいに最近魅力を感じます。
参礼では大きな精米所を2ヶ所見ました。

 

P1060528

 

田舎にある大きな精米所、おそらく1950年後半から1970年代にかけて建てられたものが多いのではないでしょうか。

 

2015-03-14-19.08

 

おそらくそれは廃墟にときめくのと同じ流れなのかもしれません。

 

P1060530

 

汚い建物を見て素晴らしいなんて失礼かもしれない。でも魅力的なのです。
あの、建物がとってもかっこいいので、ちょっと見せてもらえませんかと中に入っていくと、従業員のおじさんは大変怪訝な顔で、一体全体なんでこんなところにアガシが入ってくるんだと怒っています(アガシではまったくないんですが)。

20150314_151223

 

「社長があそこにいるよ、社長に聞いてみな」

 

20150314_151515

 

「社長、建物がかっこよくて、ちょっとだけちょっとだけのぞくだけでいいので」
足を放り投げて座っている社長は特にびっくりした様子もなく
「なに~?建物がかっこいいって?そりゃそうさ、1960年代からやってるからな!見たきゃ勝手に見ていきな」

 

P1060529

 

なぜこんなに複雑に入り組んでいるんだろう。建物内にうすーく光がさして、その光と影がまたさまざまな構造物を魅力的に見せて(いるように私には見える)。

組織のやつらにつかまり、目隠しをされて椅子に座らされ縄でぐるぐる巻きにされている一人の男を想像し、どこからともなく助けが現われ…

というにはちょっと物がありすぎるかな。

「仕事のじゃまだ、社長がいいって言ったって俺らには関係ないんだから!」
従業員の声ではっとしてその場を去りました。

 

 

Share

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です