龍山・ある一軒の古い家

※家屋はそのままですが個人商店から電子機器中古販売ショップに変わり、店の主人も変わっていました。
(2015.9.23追記)


再開発の進む龍山(ヨンサン)。線路に沿ってあった古い家屋は次々と姿を消し、線路も消えてしまいました。それでも、高層アパートに取り囲まれた古い路地には古い家が残っています。地下鉄4・6号線三角地(サムガクチ)駅から西へ、1号線(京釜線)の線路を越えて文培洞(ムンベドン)へ。

 

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文培山コンノルモク(踏切)とも呼ばれる汶平山(ムンピョンサン)コンノルモクを探して迷っていたのですが、寒いので目に入った小さな雑貨屋さん前の自販機でコーヒーを。ちなみに汶平山は、汶山(ムンサン)、平壌(ピョンヤン)へと向かう京義線が走っていたから名づけられたという説があるそうです。

 

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自販機を見てびっくり。コーヒーはどこから出すのだろうと一瞬あせる自分。ダイアリー2007年度版のノートを再利用したふたで、出し口がわからなかったのでした。お店の主人のセンスのよさを感じつつ、店前でコーヒーを飲んでいたのですが中にいる主人に話しかけてみることにしました。

 

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お店に入ると、店の中央に古い古い木の柱が一本。うわー古いですね!というと、うちは日本統治時代に建てられたもので、80年くらいはいってるんじゃないかなー、この柱古いんだけどしっかりしていてね、うちはこれで支えてるようなもんだよ!と笑いました。

 

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天井のほうへと視線を移しました。家の天井は全体的に低く、トラスの部分を覆っているのがわかります。主人はところどころに見える黒い木を指さしながら、木の組み合わさっているのは見てくれが悪いから隠したといいました。私が日本人だというと、日本の建築技術の素晴らしさを語りだしました。

 

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家はお店の部分の後ろに台所と団らんスペース、そのさらに奥に部屋がある長屋スタイル。主人は屋根を指さしながら、もともとある木の部分と改造した部分などをていねいに説明してくれました。汚くて古いけどさ、とにかく丈夫なんだよ!と。

 
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奥へと部屋がつらなります。

 

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主人は表に出ると、外側の部分も説明してくれました。この石の部分、何のためにこうなってるのかわかんないから引っ剥がそうとしたんだよね、でもびくともしなくてね。いやー日本の技術はすごいなと思ったよ!
ついでに汶平山コンノルモクのことも聞くと、笑われてしまいましたよ。それってこの店の目の前にあった踏切のことだよ!線路も何もかもずいぶん前になくなったよ、と。
失われた風景はこちらで見ることができます。

 
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この古い家もあるとき気が付いたらなくなっているのでしょう。名もない一軒の古い家、日本統治時代に建てられた家。お礼を言って外に出ると、なんとも言えない豊かな気持ちになりました。主人が日本の(技術の)ことをほめていたから。やっぱりそういうのなんだかうれしい。めったにほめてくれないからものすごくうれしい。

 
 

 
 

6 Comments

  1. みな
    2014-02-03

    お久しぶりです。
    またこちらにいらしたんですね。
    某市場で大きいのに会ったそうで。
    聞きました。
    でも連絡先がわからず…
    メールしていただけますか。

    返信
    1. admin
      2014-02-03

      みなさん、そうです。いつかは誰かしらに会うだろうなあと思っていたら某市場でこの寒い、いや昨日は温かい方だったけど裸足にサンダルで歩いてる大きいのが目に入ってびっくりしましたよ。
      なんの縁でか、某市場近くに住むことになるとは。

      返信
  2. ありりん
    2014-02-03

    りうめいさん、
    鼻の奥がツンとしました。
    なんか片想いしてる人みたい。
    人は誉められて育つもの。
    豚もおだてりゃ木に登るのに。。。
    もっと誉められたいですよね。

    返信
    1. admin
      2014-02-03

      ありりんさん
      片思い!まさにその表現ピッタリですね。ツンデレではないですからね。ひたすらツンツン、鼻の奥ツンツンですからね!

      返信
  3. ビョン
    2014-02-03

    こんばんは。
    私、その自販機でコーヒーを買う勇気はないです(苦笑)
    外観といい、内部の柱や天井といい、なんとも味わいのある日本家屋ですね。
    日本人に好意的な韓国人にはたくさんお目にかかったことがありますが、
    ここまで日本の技術を誉めまくってくださるのは、珍しいと思います。
    まるで台湾の方みたい!
    不便を感じながらも、手直ししながら大切に統治時代の日本家屋に住んでくださっている方がいらっしゃる事を知り、心が温かくなりました。
    ステキが記事をありがとうございます(*^-^*)

    返信
  4. admin
    2014-02-04

    ビョンさん、おっしゃるとおり好意的な韓国の方はたくさんいらっしゃいますよね。しかし近代建築散歩やってるとやはり、時代が時代なので、面と向かって結構言う人は言いますが。韓国の風土や気候にあわせて変わっていった日本家屋、というのは十分研究材料に値すると思います。

    返信

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