19世紀後半、興宣大院君(フンソンデウォングン、朝鮮第26代王高宗の義父)による丙寅邪獄(キリスト教弾圧事件)があった時代、全国から避難してきた信者によって江原道に天主教(カトリック)が広まりました。林塘洞聖堂(イムダンドンソンダン)は1934年に江陵地域への天主教伝道のために建てられた聖堂で、現在の建物は1954年に着工、1955年に完工しました。1974年までは江陵本堂と呼ばれていましたが、林塘洞聖堂と名称が変更され現在に至ります。
2010年に登録文化財第457号に指定。外壁は淡い水色でモルタル仕上げ、細長いアーチ型の窓が全体をすっきりとみせ、爽やかな印象を与えています。
裏に回ってみました。こういうシンプルな作りの個人的には好きです。
小ぶりの塔のような飾りがいくつかあり、あくまでも控えめにあるのがかわいらしいです。
花のような小さな飾り窓。

アシンメトリーのステンドグラス。素朴でかわいらしいですね。

中に入ってみました。撮影の許可をいただいてさっと撮って外に出ました。
ここを訪れたのは8月のはじめ。夏の午後の日差しがステンドグラスから差し込んで内部を明るく照らしていました。

大変こぢんまりした教会です。江陵客舎や江陵大都府官衙といった朝鮮王朝時代の地方官庁の跡が近くにあるので、興味のある方は一緒に訪れるとよいでしょう。 それと。東海(トンへ)の墨湖(ムッコ)にも似たような小さな教会があります。そこも近いうち訪れてみたいです。
ね。