任実・氷倉庫

江原道(カンウォンド)の鉄原市の旧市街地には氷倉庫があり、登録文化財第24号に指定されています。鉄原の近代遺産といえばこの氷倉庫というイメージ(私だけ?)なのですが、全羅北道の任実(イムシル)にも残っているということを最近知り、さっそく行ってきました。

場所は蟾津江(ソムジンガン)が流れる近く、畑の広がる任実郡舘村面 (クァンチョンミョン) 。
近くに舘村という全羅線の駅があります。現在の駅舎は1997年に建てられたものですが、駅自体は1931年に慶全北部線の全州(チョンジュ)~南原(ナムォン)間が開通したときにできました。 舘村駅前にも氷倉庫があったのですが(ストリートビューは2019年)今回訪れた時に撤去されたのを確認することができました。2021年3月まではあったのに、惜しい!
氷は鉄道を利用して全州(チョンジュ)や群山(グンサン)へと運ばれました。

駅から700メートルほど離れたところにコンクリートの塊が二つ。屋根の部分はなくなっています。

こんなところにこんなものが、という感じでヌッと建っています。すぐ近くの川から氷を持ってきてここに保管していたのですね。

隣の韓屋との対比がなんとも。

年代はわからないのですが、かなりしっかりとした造りになっています。ここに氷を入れておけば簡単には溶けなさそうですね。

コンクリート壁はかなり分厚い印象。中に生えた苔もいい感じです(ごみだらけですけれどね)

屋根の骨組みの部分が残っています。

訪れたのは4月の下旬。つくしがたくさん生えていました。

たまたま倉庫のすぐ近くに住んでいる方をつかまえる(笑)ことができました。自分が幼かった頃、氷を川から運んで倉庫に保管していた記憶がある。使われてなくなってだいぶ経ったね、とおっしゃっていました。氷倉庫はどんな会社が管理していたのか、氷の流通経路、そして都市に運ばれた氷がどのように保管されていたのか、気になりますね。
舘村も1970年代までは駅の年間利用客は十数万人いたとのこと。つまり結構繁栄していたところだったことがわかります。しかし2008年には旅客が乗り降りする駅でなくなり、今は列車が止まることはありません。

氷倉庫、このままなくなってしまうのはちょっと惜しいですね。

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