咸陽・旧林業試験場河東および咸陽支場

智異山(チリサン)近くに来たので、慶尚南道咸陽(ハミャン)郡咸陽邑栢淵里(ペギョンニ)を訪れました。
前から見たいと思っていた旧林業試験場河東及び咸陽支場があるところです。


大きな銀杏の木の間に堂々とした姿の建物、左右対称でとても美しい印象を持ちました。こちらは、1917年に京都帝国大学の演習林管理事務所として建てられた建物です。演習林は林学の研究や教育の為に整備された実習・実験用森林で、京都帝国大学は智異山北麓一帯に広大な練習林を所有していました。
朝鮮総督府が京都帝国大学に80年間無償で貸したものですが、ここのほかに半島には東北、東京、九州帝国大学、そして水原高農の演習林がありました。
管理事務所の建物は、1945年以降は韓国の林業試験場河東及び咸陽支場となりました。現在は韓国の山林歴史管理館(以前は山林情報館という名称でした)という展示館になっていますが、訪れたこの日(土曜日の午前)は中に入ることができませんでした。


ほどよい大きさの木が何本も立っています。これらは植えられてそんなに時間は経っていないと思います。


写真で見たときよりもなんだかきれいになっている気がします。建物の周りに使いかけのペンキや、作業道具があったので最近また塗装されたのかもしれません。ちょっと残念です。


管理事務所は和洋折衷スタイルです。文化財庁の資料よれば、1917年に正規の教育を受けていない日本人技術者が西洋の建築様式を自分なりの解釈で取り入れて建てたと推測、ただ設計者や施工者に関する記録は残っていないとのことです。それでも1910年代の特徴がよく出ていると資料にはあります。こちらは2002年5月に登録文化財第37号に指定されました(案内板には1933年建立とあります。これは登録文化財の調査時にそのように報告されたからだそうです)。
装飾的な柱がいいですね。なんとなく徳寿宮(トクスグン)の静観軒(チョングァンホン)や船橋荘悦話堂にある建物を思い出しました。折衷がやっぱり好きです。


換気口の文様もいいですね。


新しくなっていてなんだかなと残念でしたが、こういう古いところを見るとちょっとうれしくなります。


国家森林文化資産という森林庁による案内板がありました。
森の緑に癒されたひとときでした。

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