釜山・甘川太極道村

釜山の中心街南浦洞(ナンポドン)から、バスを乗り継いで約20分ほどにある甘川太極道村(カムチョンテグットマウル)。
山々の斜面にカラフルな家が並び、迷路のように入り組んだ路地の様子から韓国のマチュピチュ、サントリーニ、レゴ村とも呼ばれています。

 

P3024418 この景色に魅せられたアーティストやカメラマンがこの街にギャラリーをかまえるようになり、2009年からは自治体も「マチュピチュプロジェクト」というまちおこしに協力。家屋をカラフルに塗ったり、迷路のような路地にかわいい道しるべをつけたり、壁画を描いたりして明るい雰囲気を演出し、アート散歩やスタンプギャラリーなども楽しめる甘川洞文化村(カムチョンドンムナマウル)が作られていきました。今では若い人を中心に、カメラを持った人たちがたくさん訪れる釜山の観光スポットになっています。

 

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(写真はBUVINews/釜山市新聞より)

はじめ私は「テグットマウル」と聞いて「太極島」という島にあるタルトンネ(山の斜面などの高台にある低所得者層が住む街のこと)だとばかり思っていましたが、1910年代に趙哲濟(チョ・チョルセ)という人が作った太極道という民間信仰団体の名称なのだそうです。

朝鮮戦争の際、信徒たちが集団で移り住んだので太極道村と呼ばれるように。高層住宅がほとんどない街で太極道の建物がひときわ目立っています。そういえばソウルの龍山(ヨンサン)にある解放村(ヘバンチョン)も、初期定住者は平安北道(ピョンアンプット)の宣天(ソンチョン)のカトリック信者で、解放教会は現在もランドマーク的な存在になっていましたっけ。

 

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(今回マウルバスは2番を利用)

アクセスは、地下鉄1号線土城(トソン)駅の6番出口からマウルバス、駅からタクシーで行くのが一般的。こちらに詳しい行き方があるのでご参考まで。私は宿泊先のある釜山駅から17番の市内バスを利用しました。このバスは南浦洞(ナンポドン)やチャガルチ市場なども通り、途中海を見下ろせる高台の町並みを抜けて甘川の街の入口までやってくるので、乗ってるだけでウキウキ。入り口に到着したら2番のマウルバスに乗り換えます。いかにも観光客っぽい人が降りるのでついていけば大丈夫。ムナマウルムナマウル連呼していれば、乗客の方が教えてくれます、大丈夫!

 

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バス停を降りたら方向的には左へ。写真で見た風景が目の前に広がっているのは感動ものです、写真の何倍も何倍も素敵。バス停近くには清潔な公衆トイレもあって、観光地としての気合も感じられます。
 

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と同時にこの街の住民のみなさんにも驚きます。観光客がひたすら記念写真や認証ショットを撮る中、ごくごく普通の日常を過ごしています。洗濯物やら家の中、軒先の保存用の甕やらバンバン写真撮られているというのに。家の中から布団に入っていたハルモニが起き出して、二男にどこから来たの~かわいいねえと手を振るなんてことも…

 

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ハヌルマウルという案内所で地図やスタンプラリーカードを手に入れ、アート作品を鑑賞したり主要スポットを回るのがおススメなのだそうです。私は入り組んだ迷路のような路地を歩きながら、パステルカラーに塗られた家屋や貯水タンクなどを眺めるだけで十分。ミントグリーンに塗られた家が一番多いのですが、これは韓国人の好きな玉(オッ)と呼ばれる天然石の色に似ているからかなあと最近そう思っています。

 

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お魚の形をした矢印。路地にいっぱいあります。

 

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矢印の魚でできた魚もあります。

 

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カムネカフェという名前のカフェには、かわいい鳥のオブジェが。

 

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ここはきっとプロジェクトとは関係なく、主人の趣味でこういう色の組み合わせになったのでしょう。かわいいです。

 

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プロジェクト作品のひとつ「星の王子さまと砂漠のキツネ」、星の王子は大人気でいい位置で写真撮れず。とにかく写真撮影の人々で街はにぎわっています。

 

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文化村パン。粉ものおやつの屋台が出ていましたが2、3ヶ所くらい。観光客相手に住民がいろいろ売ろうという気合は感じられません。コンセプトからしてそういう方向の観光地ではないにしても、そのゆるさが心地よいです。

 

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民間宗教太極道の運営するブログには、この街の変遷を写真で見ることができます。1950~70年代の写真はぜひ一度見ていただけたらと思います。

路地もぐんぐん進むとどこにどうつながっているかわからなくなり、下のエリアにたどりつくのに結構時間を費やしてしまいました。アップダウンの激しいところなので歩きやすい靴でいくのをおススメします。

地図はあったほうがよいかも、もしくはネットができるスマホは必携。アート散歩に時間をかけてもよいですし、高台からボーっと風景を眺めるのもカフェでまったりするのもよし。参考までに韓国語ですがコースのイメージ

 
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今度訪れる機会があればゆっくりしたいなー。



2 Comments
  1. 甘川文化村、ただの壁画マウルとは違い、そこに地元の人たちやアーティストたちの生活が存在しているのですね。以前テレビ番組で見た時には興味が湧かなかったのですが、りうめいさんの記事を読んで、俄然いって見たくなりました。ご紹介ありがとうございます。
    写真も文章もいつもながらとても素敵です。

    • >ありりんさま
      甘川文化村、写真どこから撮ろうかしら!と楽しく迷われること間違いなしです。キラキラした海が見え、南らしい明るい雰囲気に包まれてとてもいい感じです。今も進行中だというプロジェクトのおかげか施設やプログラムが充実している、そう思いました。壁画描いて終わり、アーティストと住民との距離が遠いマウルとの違いがくっきりと出ていました、なんて言えるほどマウルに詳しいというわけでもないのですが(汗)

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