龍山・三角マンション

地下鉄4・6号線三角地(サムガクチ)駅の2番出口を出て、すぐ左側にある三角マンション。1972年に建てられ、ソウル市内に残る老朽化アパートとしてその名が知られています。

 

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漢江路(ハンガンノ)という大きな道路をはさんだ反対側は、この10年の間に高層ビルやアパートが次々と建ち、以前とはまったくちがった景観が広がっています。けれどもこのアパートのある側は開発予定地区に指定されているものの、複雑な問題が解決されないまま現状維持の状態となっています。

 

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古い飲食店がならぶ駅出入り口付近。

 

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韓国では団地やマンションのことをアパートというのですが、そのままいわゆる日本人から見たマンション的な建物に“マンション”という名称が使われていますね。6階建てでAからC棟まであり、30~100㎡のタイプがあります。再開発の期待で、アパート価格が2005年以降急激に上がっているそうです。

 

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漢江路を一本内側に入った通りでは、古い日本家屋をあちこちで見ることができます。

 

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ソウル市内の古い集合住宅めぐりでも紹介されているこの建物、全体を撮ろうと思うとアパートと隣り合わせにある空き地の中に入らなければなりません。この空き地の入り口は漢江路にあり、普段はドアが閉まっていて入れないようになっていますが、2002年か2003年に訪れたときはたまたま開いていたので、こっそり入ったことがあります。
2012年に訪れた際は日本軍関係の倉庫か何かと推測していましたが、十数年前の自分のサイトには、『ちなみに調べたところ、ハンジョン(漢字わからず)竜山倉庫というそうです。』 なんて書いてありました。ハンジョンとは、韓国電力公社の略。その前身は京城電気株式会社です。ここにはかつて三角地車庫と呼ばれる、駅名にもなっていた路面電車の車庫があったことがわかりました。

 

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1968年まで走っていたという路面電車(ソウル市電)は経営母体がいろいろ変わりながらも、日本統治代は京城電気株式会社が運営。1950年の朝鮮戦争以降も京城電気の名前で運営されていましたが、1961年からは京城電気と韓国国内の電気会社が合併してできた韓国電力公社が運営。この空き地の所有権を持ち現在に至るといいます。

 

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この空き地に今回は入れたのは、本当にラッキーでした。たまたまカメラを持って出かけた日に、この空き地の除草作業をしていた人たちがいたのです。建物を撮りたいのでちょっと中に入らせてとお願いすると、こんな寒いのに!とコーヒーまで作ってくれ、チョコパイをすすめてくれました(この日はマイナス9度)。

 

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約十年ぶりに入った空き地。この感動!除草作業員さんの一人が、この空き地は韓国電力公社のもので、空き地内の建物は日本統治時代に建てられたらしく、京城電気会社のものだそうだよと教えてくれました。
三角マンションは、ベージュの外壁、あちこちあるひび割れ、複雑なかたちと窓のところどころにある緑色のビニールひさしがアクセントになっていて、ソウル市内の古い集合住宅の中でも特にお気に入りの建物です。ある日突然なくなってしまう運命にあるこの建物を、しっかりと記録しておかないと。



 

2 Comments
  1. 再開おめでとうございます~♪
    長い間お待ちしておりました。
    今までのように下町散歩をご一緒できないのが残念だけど、次はりうめいさんの記事をたどった散歩を韓国でしたいな。
    その時ご一緒いただければ嬉しいです。
    早速極寒の地で新しい発見が有りましたね!
    風邪を引かないように気を付けながらお過ごしください。

    • >ありりんさん
      あたたかいメッセージいつもありがとうございます。路地裏散歩@墨田区は本当にいい思い出になりました。ホントに楽しかった…
      あったかくなったら、ぜひ韓国の街散歩を楽しみましょう!ソウルも、うん悪くないわねーと言わせてみせます!

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