景福宮・国立現代美術館ソウル館

国立現代美術館ソウル館。景福宮東門前に開館した美術館です。ずいぶん長い間工事をしていたようなイメージだったので、2013年11月のオープンの知らせを聞いたときはうれしかったです。2013年12月に初めて訪れることができ、赤レンガの建物の前に立った時はちょっとうれし涙が。大げさでなく!

 

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写真はこちらより。工事現場の仮囲いに描かれた絵が大変ユニークで、裸のモナリザの微笑みは、通り過ぎる人たちの視線を釘づけにしていました。

 


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写真は文化財庁より。建物は、1928年にできた京城医学専門学校付属医院の外来診察所として建てられました。1932年の一部増築を経て1933年に完工した鉄筋コンクリートの3階建てです。1945年以降はソウル大学医科大学第2病院、陸軍統合病院として使われ、1971年以降は国軍機務司令部(保安司令部より改称)本館として使用されました。

 


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同じく写真は文化財庁より。通称機務司(キムサ)は、韓国国内で反国家活動を規制することを目的に組織されたもので、拷問などを行うなどの暗い歴史もあるそうで…。2001年に司令部移転の話が持ち上がり、2008年に司令部は果川(クァチョン)に移りました。いかめしい軍人さんが見張りをしていて、その横を通るのになんとなく緊張していたことを思い出します。2009年には長い間非公開だった建物が開放され、キムサをテーマにした展示が行われて話題になりました。その時の様子はこちら

 

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この建物の円筒型の部分がとても素敵なのと、景福宮の前だというのに非常にスタイリッシュといいますか、モダンだったのでずっと気になっていました。日本統治時代の病院の外来診療所として建てられ、その設計は韓国初の近代建築家といわれる朴吉龍(パク・キリョン、1898~1943年)が関与していたのではないかということを後になって知り、なるほどね~と思ったものです。しかし機務司跡地に美術館を建設するにあたり、建物に関する深い研究が進むうち、朴吉龍は、この建物ではなく、(宗親府の建物の一部を利用した)朝鮮看病室設計に関与したと言われています(2008年の登録文化財指定の際の研究かもしれません、そのあたりはちょっとよくわからないです)。

 

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画像は、報告書「旧機務司司令部の国立現代美術館ソウル館活用及び方向性に対する研究(建築韓国建築学会、2009年)」から。左が景福宮。朝鮮王朝時代には王族を管理していた役所である宗親府がありました。この場所を近代医学の現場に作り替えたわけです。

 


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1933年増築後の様子。窓の開き方が面白いです。

 

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建物は3つ画像左の建物から順に建てられました。手前にある宗親府の門とモダンな建築物の対比がなんとも…。

 

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この窓はそのまま採用されていて、ところどころ窓があいていると、それがアクセントになって見ていて面白いです。

 


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窓枠の黒と、赤レンガがとてもよくあっています。

 


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中は完全に(?)新しくなっているのと、基本館内は撮影禁止です(スマホでさらっと撮るのは大丈夫なようです)ので、名残りのようなものを探すのは難しい!それでも階段のてすりのカーブなどを見て満足。
このようなシンプルなモダニズム建築。韓国では大変珍しいそうです。

 

この建物について、「旧機務司司令部の国立現代美術館ソウル館活用及び方向性に対する研究(建築韓国建築学会、2009年)」を読めば読むほど興味深いことがたくさんわかって大変面白いのですが、キリがないのでこの辺で。興味のある方はこちらのe-bookをご覧ください。

 


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国立現代美術館の基本情報についてはこちらをご参考に。

 


 

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